床下暖房の木造家屋とは?

高気密高断熱の木造家屋における床下暖房とは、特殊な暖房の専用機ではなく、一般の家電量販店でも販売されている床置きエアコンや壁掛けエアコンが使われます。

1階部分の床面の一部に床下と繋がる開口を設け、エアコンの吹き出しを床下に暖房が広がるように設置され、エアコンによる暖かい空気が床下面を広がる事で床面が暖まります。

※ 高気密高断熱の木造家屋の床下は、下の写真のように断熱材を吹付けられる工法やスタイロフォームなどを設置される工法が採用されます。床下暖房の空気の対流のために、床面に開口が複数箇所、設けられます。

  

「暖房設備を建物の基礎部分に直接設置して、床材で蓋をしないのか?」と思う方が一般的だと思いますが、それは無いのでしょう。① 基礎の立ち上がりが350mm又は450mmだと、人が床下に潜り込んで作業をできない、② 床下の空間だけでエアコンに空気を吸わせると、エアコンがおがくずなどのゴミを吸ってしまう、③  工務店の中には、建物の建築施工にあたり、落とした釘をそのまま捨てている(釘を捨てる = お金を捨てる)などが見られます。

床下暖房にエアコンを用いるのは暖房の吹き出し温度も関係するのでしょう。火を直接使うファンヒーターの吹き出し温度に比べて、エアコンの暖房の吹き出し温度は高くても60℃くらいのため、床下という人の目が届かず、高い安全性が求められる床下暖房には適しているのでしょう。

参考;減価償却資産の法定耐用年数・償却率;財務省;減価償却資産の耐用年数等に関する省令  別表第一「建物附属設備」 ・細目;冷暖房設備(冷凍機の出力が22キロワット以下のもの) ・耐用年数13年(単相100V、単相200Vの区別は無し) 定額法の償却率;財務省令  別表第八

一方、床下暖房として設置したエアコンを、夏の冷房として使うことはありません。エアコンの冷房は「カビ」が問題とされています。