先日、エアコン新設と撤去について検討する機会がありました。エアコンといっても、オフィスの場合、冬の季節は「事務机の引き出しや足元の目隠し」によって事務机が空気の流れを邪魔する・足元には暖かい空気が流れないため、エアコン性能は「それを実感できないよな」という気持ちがあります。
私にはエアコン性能について専門知識は無いため、一番気になるポイントは電気代でした。過大な空調設備を購入し、後日、電気代の請求書を見て驚き、以後「弱」運転でしか使わないのは効率が悪く、それが本質的な無駄と言われますよね。エアコンの稼働は常に一定では無いため、電気代は最大の消費電力を続けた目安とした。家庭用エアコンでは低温暖房能力を公表するが、業務用エアコンには低温暖房能力を示さない理由は何故だろう?
1、家庭用エアコン(単相 ⇒ 単相3線式かどうかを確認する。分電盤の安全ブレーカーから「赤」「白」「黒」の3本が出ていますか?)
⇒ 電力会社との電力契約は、
60A以下で電気使用を賄える場合は「従量電灯B」
60Aを超える電気使用の場合は「従量電灯C」
1kWhあたり電気代を27円と仮定;インズウェブから一部引用
単相200Vと単相100Vとの電気代は変わらない。⇒ 消費電力が変わらないため。
電流(A);消費電力が2,000Wの場合
電圧が200Vでは、2,000W÷200V=10.0A
電圧が100Vでは、2,000W÷100V=20.0A
⇒ 上記2つの違いは、流れる電流の大きさが変わるだけ。電圧200V、消費電力4,000Wの家庭用エアコンは、コンセントのアンペアが20A。
電気代の計算に使うのは、消費電力(Wh=消費電力(W)×使用時間(h)であるため、電圧が200V又は100Vの何れでも、消費電力が変わらなければ電気代は変わらない。
参考例 ①;消費電力2,000Wの家庭用エアコンを9時間使用した場合の電気代の目安は、
消費電力2,000W×1kWh(27円)×9時間=486円(1kWhあたり電気代27円と仮定)
参考例 ②;消費電力4,000Wの家庭用エアコンを9時間使用した場合の電気代の目安は、
消費電力4,000W×1kWh(27円)×9時間=972円(1kWhあたり電気代27円と仮定)
2、業務用エアコン(主に三相200V。一部3馬力以下の製品に単相200Vあり)
⇒ 電力会社との電力契約は「低圧電力」
業務用エアコンは1馬力=約2.8kWとされ、4馬力では約11.2kW、5馬力では約14.0kW
三相200V電源での電気代は1kWhあたり17円が目安;タイナビスイッチから引用
参考例 ①;三相200Vの電源で4馬力の業務用エアコンを9時間使用した場合の電気代の目安は、
11.2kW(4馬力)×17円×9時間=1,714円(低圧動力 1kWh=17円で計算)
参考例 ②;三相200Vの電源で5馬力の業務用エアコンを9時間使用した場合の電気代の目安は、
14.0kW(5馬力)×17円×9時間=2,142円(低圧電力 1kWh=17円で計算)
※ エアコン稼働は常に一定では無いため、最大値を目安にした。
3、固定資産外の撤去費用について
簿記上、固定資産及び減価償却資産に計上されていなくとも、建物附属設備等の撤去にかかる費用は、金額で判断のうえ、大きな金額で無ければ「固定資産除却損」で計上して構わないとする税理士は多いため、税務署へ確認して下さい。また、「修繕費」又は「営業外費用の雑損失」で計上しても構わないとも言われる。撤去費用の金額が大きい場合による「特別損失」と混同しない。