A、これは販売広告で目にするセールスコピーですが、紫外線と近赤外線は目には見えない太陽の波長です。太陽の光(可視光線)が窓に設置したガラスフィルムを透過する過程で可視光線透過の数値が3%前後下がり、それによって明るさが少しだけ弱く(暗く)なります。 右)画像著作権:気象庁

夏が近づくと「暑い夏は紫外線カットで涼しくなりましょう」などの間違った広告を目にします。日射熱対策において知って頂きたい内容として、太陽エネルギーの波長は可視光線(光)、紫外線、近赤外線から成り、その太陽エネルギーの比率は、おおよそ可視光線45%、紫外線5%、近赤外線50%前後とされています。

太陽エネルギーの比率において紫外線の割合は少なく、それは肌に紫外線カットのクリームを塗っても日射熱対策として体感温度を下げる事はできない事を考えれば分かりますよね。

日射熱は近赤外線だけではなく太陽の光(可視光線)にも含まれています。太陽の光を物質が吸収する事によって、その物質は温度上昇する。子供のころに虫眼鏡で光を集めた経験、夏の日差しを遮る日傘の効果、太陽の光が鏡に反射して身体に照らされたとき、それぞれに熱さの変化を感じますよね。

1、CMでも使われる紫外線99%カットのセールスコピー。但し、紫外線遮蔽機能:UV-A400nm基準対応とUV-A380nm基準対応では効果は違います。 ⇒  ガラス板の製造メーカーによる「紫外線はガラス窓を透過しない」として紫外線UV-Bだけを取り上げたセールスコピーを目にした事がありますが、下の画像の紫外線チェックカードでご覧いただけるとおり紫外線はガラス窓を透過します。 下)Low-E(断熱)タイプの複層ガラス

・日本皮膚科学会様の見解では、紫外線は波長が長いほど皮膚の奥に入り込む性質があるとして情報発信されております。医師監修によるTV番組において、” 太陽の可視光線(可視光)によって痒みを引き起こすのは「日光じんましん」が考えられるため、人間の目では感じ取れない太陽の波長である紫外線によって引き起こされる「多形日光疹」による痒みとは区別して下さい。” とコメントされていました。

・日本化粧品技術者会様では、” 紫外線UV-Aは、更に320~340nmをUVAⅡ、340~400nmをUVAⅠに分けられる。UV-AはUV-Bと異なりガラスを透過すること、曇りの日でも雲に遮られる事なく、かなりの部分が地表に到達する性質を持っている。” とコメントされております。

・富士フィルム様の研究では地上に届く紫外線のうち約50%を占める紫外線最長波領域370~400nm(富士フィルムでは、この領域を「Deep UVA」と呼ぶ)が、肌深部へ到達することを確認したと発表しました。2014,11/13

・ロート製薬様の研究では、” 近年の研究で紫外線UV-Aが、シミやしわの発生に大きく関わっている事が分かって来ました。波長が長い紫外線UV-Aは、肌の奥深くまで到達し、じわじわと肌に様々な影響を及ぼします。コラーゲンを変性させ、シミ・しわの原因になっていきます。紫外線UV-Aはオゾン層を通り抜けやすく、常時、紫外線UV-Bの20倍以上も地上に降り注いでいる。UV-Aは空の雲や窓ガラスを通り抜けやすい性質を持っているため、曇りの日でも日当たりの良い建物の中では紫外線対策が必要です。” とコメントされております。

※ 補足資料

ブルーライトとは波長が380~400nmの紫外線UV-A及び400~500nmの可視光線(可視光)の領域で生じているとされています。

a )環境省や国土交通省外局気象庁、並びに薬事・化粧品分野で定める紫外線UV-A領域は315~400nmまでの範囲とされています(根拠/気象庁 オゾン層・紫外線の基礎的な知識、日本皮膚科学会、光線過敏症に関するUV-A波長領域等)。これにより380~400nmはブルーライトの紫外線領域と読み取れます。

b )経済産業省 建築窓ガラス用フィルムのJIS:日本産業規格A5759:2016で定める紫外線領域のうち、UV-B領域は300~315nm、UV-A領域は315~380nmの範囲とされています。これに対して可視光線(可視光)は視感覚を起こすことができる波長380~780nmの放射とされています(根拠/JIS:日本産業規格A5759:2016 紫外線3.3、可視光線3.2、JIS:日本産業規格B7079:2015)。ここから経済産業省の基準では380~400nmのブルーライトは紫外線領域には含まれず、全て可視光線の領域内であると読み取れます。