建具(窓、扉・ドア、シャッター)の資産区分、法定耐用年数・償却率(税務処理)

お客様の建物は、業務の用に供する建物ですか、業務の用に供しない建物ですか?  減価償却資産の範囲は 財務省  法人税法施行令第13条財務省  所得税法施行令第6条 で法定化されます。建具の法定耐用年数は 財務省;減価償却資産の耐用年数等に関する省令  別表第一「建物」 、建具の素材として 合成樹脂造、木造、金属造(肉厚)に基づく各細目、償却率は別表第八の定額法 であり、減価償却資産の償却額計算  明細書別表16で表します。アルミ、ステンレス、鋼(スチール)は「金属造(肉厚)」の細目。財務省令  別表第一「建物」は主体構造に限りません。これは固定資産税を所管する 総務省;地方税法第388条第1項に基づく固定資産評価基準 に置き換えると、「建具(窓、扉・ドア、シャッター等)は固定資産評価基準「家屋」の建具区分に規定し、「家屋」の柱・壁体、主体構造部区分には無い。」 縦割り行政という言葉があるように、行政は他の省庁が所管するものには触れない。減価償却資産や固定資産評価基準など、施主様は建築・不動産といった「資産」を売る側から説明を受けましたか? 資本的支出は新たな固定資産の取得とされ、帳簿に修繕引当金があっても混同しない。

⇒  国税庁  耐用年数の適用等に関する取扱通達  建物附属設備2-2-5 に明示する別表第一を外し、「ドアは建物に含まれる」だけを持ち出して、建具の法定耐用年数は「建物の主体構造で判断する」と間違える方をお見受けします。国税庁は財務省の外局です。「ドアは建物に含まれる」と「ドアは 財務省;減価償却資産の耐用年数等に関する省令  別表第一「建物」に含まれる」では意味が違います。財務省;減価償却資産の耐用年数等に関する省令  別表第一「建物」を読んでいる人は気が付く、建物の「主体構造」として合成樹脂や金属の肉厚3mm以下を用いたホテルや病院(病院なので20床以上の入院施設保有)などは存在しない。

  1. 減価償却資産としての法定耐用年数・償却率を規定する 財務省;減価償却資産の耐用年数等に関する省令 の別表第一「建物」は、法務省;不動産登記の表題部に記録される建物の主体構造並びに屋根の素材には限定解釈されない。財務省令  別表第一「建物」で規定する合成樹脂は、建物の主体構造や屋根材を規定する 法務省;不動産登記規則第114条 に無く、総務省;固定資産評価基準「家屋」及び総務省;別表B3  建物の耐用年数表(資料;財務省令「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」昭和40年3月31日大蔵大蔵省令第15号」)でも、建物の主体構造として合成樹脂造を見つける事はできません。なお、減価償却資産の耐用年数等に関する省令  別表第一「建物」について、裁判例における建物の「一体不可分」の関係として規範力が及ぶ範囲は建物の主体構造に限定しない。
  2. 物の開口部に建て込まれる建具は、財務省令  別表第一「建物附属設備」と解されない根拠を 国税庁  耐用年数の適用等に関する取扱通達  建物附属設備2-2-5で明示しています。
  3. ”  国税庁  耐用年数の適用等に関する取扱通達  建物附属設備2-2-5(エアーカーテン又はドアー自動開閉設備);別表第一の「建物附属設備」に掲げる「エアーカーテン又はドアー自動開閉設備」とは、電動機、圧縮機、駆動装置その他これらの附属設備をいうのであって、ドアー自動開閉設備に直結するドアーは、これに含まれず、建物に含まれることに留意する。”   ⇒「別表第一」を理解する。国税庁は財務省の外局。当該「ドアは建物に含まれる」は、「ドアは 財務省;減価償却資産の耐用年数等に関する省令  別表第一「建物」に含まれる」を指します。これは固定資産税を所管する 総務省;地方税法第388条第1項に基づく固定資産評価基準 に置き換えると、「建具(窓、扉・ドア、シャッター等)は固定資産評価基準「家屋」の建具区分に規定し、「家屋」の柱・壁体、主体構造部区分には無い。」 縦割り行政という言葉があるように、国税庁にとって総務省は所管外である他の省庁なので、何も触れない。財務省の減価償却資産に話を戻して、ドア、建具の自動開閉設備、要素を分解する。「ドア自動開閉設備に直結しないドア」は何であると考えますか?
  4. 参照;H28年  経済産業省・国税庁;生産性向上設備投資促進税制   抜粋  ※(別表第一)「建物」;断熱材、断熱窓 CF,合成樹脂造
  5. 「樹脂製」「金属製」の建具は経済産業省が所管するJIS規格、「林産物」は農林水産省が所管するJAS規格と紐づきます。
  6. 建物の建具は減価償却資産「器具備品」であるとして国を訴えた裁判は、原告敗訴。地方税を考えれば分かり易かったと思います。建物の開口部に建て込まれる建具は 総務省;地方税法第388条第1項に基づく固定資産評価基準 「家屋」の「建具」区分であり、家屋の「柱・壁体、主体構造部」区分や家屋の「建築設備」区分とはしない。総務省;固定資産評価基準「家屋」 の「建具」区分は、窓、扉・ドア、板ガラス、シャッター、ステンドグラス、鉛ガラス、スライディングウォール、自動扉開閉装置などの用語で規定し、素材には樹脂製、木製、アルミニウム製、ステンレス製、鋼(スチール)製などの規定があります。カーテンウォールは「外壁仕上」区分に規定されており、フロントサッシなら「建具」区分の固定資産とされるでしょう。
  7. 減価償却資産として建築用ガラス自体に法定耐用年数の規定が無いのは、ガラスが持つ物理の性質から読み取れる。他方、総務省;地方税法第388条第1項に基づく固定資産評価基準 では「家屋」の建具区分でガラスを規定する。 
  8. 昭和40年大蔵省令第15号(固定資産の耐用年数等に関する省令(昭和26年大蔵省令第50号)の全部の改正)で、固定資産から減価償却資産( 減価償却資産の耐用年数等に関する省令   昭和40年大蔵省令第15号 )に概念が変わりました。昭和26年旧大蔵省主税局 固定資産の耐用年数の算定方式 付表2建物の耐用年数の基礎(窓 30年)は、現在、使われていません。他方、業務の用に供しない建物は、財務省及び国土交通省が所管する独立行政法人住宅金融支援機構  住宅技術基準実施細則に、耐用年数・償却率を規定しない。業務の用に供しない建物には減価償却の概念は無く、耐用年数の目安を見るときは、当該財務省令  別表第一「建物」に該当する部位には1.5の係数を使います(裁判所が判断した建物の「一体不可分」の関係が規範力が及ぶ範囲)。「建具の素材と細目」、分かりますか?

    ⇒  減価償却資産の耐用年数等に関する省令  別表第一「建物」には耐荷重何トンの記述が無いため、財務省外局の国税庁が使う「耐久性」は、財務省の機能を考えれば「耐荷重」「せん断」の意味ではなく、法人税等を踏まえた「法定耐用年数経過時の残存簿価1円に減価償却できるまでの使用可能期間」を意味するのでしょう。

    建築・不動産;建物の部位における減価償却資産及び固定資産評価基準  家屋

    ⇒  減価償却資産の範囲は 財務省  法人税法施行令第13条財務省  所得税法施行令第6条 で法定化されています。減価償却資産の償却計算書  明細書別表16で、書類上、減価償却資産の区分の適用を変え、法定耐用年数を短く見せかけ、償却限度額の過大計上は無いとする手口で法人税等の過少申告の不正手段をしない。

    資本的支出(固定資産の価値を高める又は日商簿記3級で学んだ固定資産の使用可能期間の延長)による勘定科目、明細書の別表16で表します。① 資本的支出は新たな固定資産の取得として建物の課税標準額と紐づく。建物の課税標準額は固定資産税と紐づけられる。 ② 取り外しに要した固定資産廃棄損(特別損失)は、税務署の他、固定資産税を取られる自治体にもご相談下さい。

    国税庁法令解釈通達 法人税法7-8-1「資本的支出の例示」;法人がその有する固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち当該固定資産の価値を高め、又は耐久性を増すこととなると認められる部分に対応する金額が資本的支出となる(※ 補足;建物の開口部なら、光学特性における建具の熱還流率の値が改良された・日射熱取得率の値が改良された、これは固定資産の価値を高めるでしょう。経年劣化した建具を取り外して同等性能の新しい建具に交換した、これは固定資産の使用可能期間を増すでしょう。資本的支出にかかる部分は、新たな固定資産の取得とされます)。

    国税庁法令解釈通達 法人税法7-8-2「修繕費に含まれる費用」;法人がその有する固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち当該固定資産の通常の維持管理のため、又は毀損した固定資産につきその現状を回復するために要したと認められる部分の金額が修繕費となる。(※ 補足;経年劣化 ≠ 毀損)

    総務省;固定資産評価基準「家屋」 財務省;減価償却資産の耐用年数等に関する省令 は資産の性質の違いから全ては一致しませんが、減価償却資産の法令解釈通達を出しているのは財務省外局の国税庁のため、国税庁は財務省令に従います。資産計上は、財務省;減価償却の計算だけでなく、固定資産税(租税公課)を取られる自治体にもご相談下さい。

    • 建設仮勘定は、有形固定資産。
    • 減価償却費を間接経費で処理するものは、損益計算書に直接計上しない。
    • 経年劣化した建具の取り外し工事金額(固定資産廃棄損、特別損失)について、法人税法・所得税法による減価償却資産の申告は税務署へ、地方税法による固定資産評価基準  家屋に基づく申告は自治体へ、ご相談下さい。地方税法に基づく 総務省;固定資産評価基準「家屋」 の「建具」区分は、例えば建具の素材の他、シングルガラス、複層ガラス、トリプルガラスの違いでも「建具」区分の評価は変わります。
    • 自動ドア、電動シャッターなら「建具」と「自動開閉設備」の判別つきますか?  排煙窓や防火戸も同様、当該財務省令  別表第一に基づき「建具」と「設備」を読み取れば、「窓」と「排煙装置」、「戸」と「防火装置」、要素を分解したうえで当該財務省令  別表第一「建物」と「建物附属設備」に分けてお目通し下さい。国は「自動ドア」「排煙窓」などと一括りには規定しない。

    減価償却のあらまし 国税庁 No.2100

    資本的支出と修繕費との違いを区別する判断基準 国税庁 No.5402

    少額の減価償却資産の判定例示 国税庁No.5403

    中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例 国税庁 No.5408

    国税庁;国庫補助金等で取得した資産の圧縮記帳

    国税庁;間接交付された国又は地方公共団体の補助金で取得した固定資産の圧縮記帳の適用について

    ドア自動開閉設備に直結するドアは財務省令別表第一「建物」です

    ■  出典;H28年  経済産業省・国税庁;生産性向上設備投資促進税制  要項抜粋  ※(別表第一)「建物」;断熱材、断熱窓 CF,合成樹脂造

    「建物」「建物附属設備」「器具備品」等、用語から財務省;減価償却資産の耐用年数等に関する省令にお気付きでしょう。H28年  経済産業省・国税庁;生産性向上設備投資促進税制 は確定申告の減価償却資産の手続において、普通償却限度額に特別償却限度額を加算できる税制度であり、国税庁も関係している。なお、建物附属設備の項目に掲げられるブラインドは、業務の用に供さない建物において、財務省及び国土交通省が所管する独立行政法人住宅金融支援機構  住宅技術基準実施細則にも掲げる、優良なエネルギー消費性能向上工事での外皮の日射熱取得率の基準、建物の開口部への付属部材として外付けブラインドを確認下さい。CF、シャッターと外付けブラインドは違う。

    固定資産の修理、改良等のために支出した金額が、「明らかに資本的支出か、明らかに修繕費か」国税専門官の方は確定申告説明会で「資本的支出と修繕費の形式基準判定は、資産取得の金額に、資産取得の目的を含めて考えると難しくなる事があるため、税務署へご相談下さい」と話しています。

    • 総務省;固定資産評価基準  家屋「建築設備」区分並びに財務省;別表第一  有形減価償却資産「建物附属設備」が規定するのは、電気、ガス、水道、衛生、空気調和、防災設備、エレベーター等。

    窓ラベル

    ■  出典;「国土交通省が導出した期待耐用年数の目安」(業務の用に供さない木造住宅)、基礎・躯体以外の部位の期待耐用年数の目安 外部建具の交換周期の目安 20~40年 内部建具の交換周期の目安 15~25年 ※ 但し、国土交通省が導出した期待耐用年数の目安(業務の用に供さない住宅)は、財務省;減価償却資産の耐用年数・償却率の規定には使えない(国土交通省が示す交換周期の目安 20~40年、15~25年といった大きな幅があるようなものを、誰が評価して責任を持つのでしょう)。

    資産区分を変えて耐用年数を短く見るのは、メーカーや販売店などの法令解釈能力を見下している事にもなります。一般住宅の工務店の社長も「(外部建具)樹脂サッシの耐用年数? 30年以上は持つよ」とします。その言葉を整理すると、当該財務省令  別表第一「建物」、合成樹脂造、細目;住宅用に、業務の用に供しない建物として1.5の係数を使うと、その工務店の社長が認識する30年に近い数字の33年を算出されます。お客様の建物は、どのような用途、細目で使っていますか?

    不動産で減価償却資産になり得ないものは「土地」です。 減価償却のあらまし 国税庁 No.2100

                財務省;法人税法施行令第13条に定める減価償却資産

                財務省;所得税法施行令第6条に定める減価償却資産

                財務省;減価償却資産の耐用年数等に関する省令 昭和40年大蔵省令第15号(固定資産の耐用年数等に関する省令(昭和26年大蔵省令第50号)の全部の改正)

                総務省;地方税法第388条第1項に定める固定資産評価基準  家屋

                総務省;別表B3  建物の耐用年数表(資料;財務省令「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」昭和40年3月31日大蔵大蔵省令第15号)

                          #資産管理 #仕訳、勘定科目 #税効果会計 #脱炭素 #ガラス入り建具  #框

                          国土交通省;断熱性に配慮した防火窓の仕様について、木製サッシ・樹脂製サッシに関する一般的仕様を告示化

                          Low-E複層ガラス樹脂サッシと室内温度の測定(最低気温氷点下6℃)の一例 ( デジタルの温度計によるデータです。)

                          建物の開口部に建て込まれる建具の資産区分、法定耐用年数・償却率

                          大西 啓貴